「 i 」について(2010/9/1記)

サイトのリリースから1年が経ち。

「i」は、幸せなメディアを目指しています。

もともと、私、楢 侑子はストリートスナップを撮るカメラマンでした。
写真の作品を作るときには、ストリートに在るもの全てが被写体となる。

「自分の見ている景色は、世界のほんの一部分でしかない。
もっと知りたい、もっと見たい。」
・・・私は世界を旅するのが大好きです。

ルーブル美術館に行ってみたいからフランスへ、
ガウディが見たいからスペインへ。
カルチャーショックを受けそうな国へと思い立ちインドへ。
NYではミュージカルを楽しみ、
ソンクラーンという旧正月を楽しむためにタイへ・・・などなど。

あるいは、全ての旅は写真を撮るためでもあった。

外国を旅するたびに感じること。それは自分が日本人であることの意味だ。

日本には選ぶ自由がある。
衣食住はもちろん、仕事や宗教も含め、生まれながらにして
背負う制約が少ないように思う。

資本主義社会において、たまたま“円”が“ルピー”よりも
価値ある貨幣であったから、私は21歳にしてインドを旅することが出来た。

インドで出逢った孤児院の女の子はキラキラ輝くひとみを私に向けて、
にっこりとほほ笑む。まるで天使だと思ったその子は、
海辺に佇むその街で一生を過ごすかもしれなくて、
少なくとも日本の地に足を踏み入れることはないのではないかと。

日本人は、今、迷ってもいる。(私も迷っている。)
この先どうやって生きていこう?幸せってなんだっけ?
・・・それは選ぶ自由があるからこそ、生じる迷い。

自由でありながら、自分の人生をクリエイティブに生きることは
どうしてなかなか難しい。

生きることの価値がいかにメディアに左右されているか。
これまで、私はWeb、雑誌、ラジオ、モバイルの様々なメディアで
仕事をしてきたが、どこにも私が求める“本当のこと”はなかった。

情報化社会と言われて久しいが、情報が経験を超えることはないと、
常々思っている。

現実はそれに反し、なんとなく付けっぱなしにしているテレビや、
会社のデスクで暇つぶしに見るネットニュースや芸能人のゴシップネタ、
そのほか経済成長のために模られた日本社会のルールに、
自身の身の振り方を委ねている人の何たる多さ。

例えば、ワールドカップの応援で盛り上がる日本。
私はワールドカップのゲームを見るのが大好きだけど、
勝っても負けても自分に言い聞かせることがある。
それは「選手が頑張っている。私も頑張らなくちゃ。」ということだ。

ひとりひとりが幸せになるためには、各々が頑張らないといけない。

でも、どうやって?どんな風に、何を頑張ればいい?

そんな時に、自分とは全く違う生き方をする人に出逢うとどうだろう。
他人に出逢うと、自分のことがよく分かったりするのではないか。
他者との出逢い、それは旅することと似ている。

ただ、誰かの真似をすれば幸せになれるわけではない。
日本に住む人々が、たった一人の自分を生きるための
幸せなメディアが作りたい。

そのために出来ることを始めよう。

・・・そう思ったときに、私には、写真を撮るという行為があったのです。

そう思って始めたのが「i」です。

取材をする度に感動する。
一個人として、私に向き合ってくれたこと。
その人が生きてきた中で培ってきたものを、言葉にして伝えてくれること。

そして私の構えるカメラに向かって光を放ってくれたこと。

ここに写ってくれた全ての人に心から感謝を。

取材と、サイト制作に協力してくれた3人もありがとう。

まだまだ、旅は続きます。
気が向いたときにはゼヒお付き合いください!

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2010年9月1日 楢 侑子
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「i 」スタッフ
楢 侑子 Yuko Nara

●取材協力(2009年9月~2010年2月)
タカハシ リュウノスケ Ryunosuke Takahashi
宮川 舞子 Maiko Miyagawa

●WEB制作
樺山広中 Hironaka Kabayama

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